チャンステーマ楽曲分析 その3
一般的な男声が地声で出しやすい音の中での恐らく最高音、ソ↓こいつ
これより高い音が簡単に出るタイプの人がいるのも知ってますけど、だいたいこんなもんかなと。
これを長く伸ばすチャンテは盛り上がる説が私の脳内で提唱されているので検証していきます。
まずこの条件に当てはまる曲は
西武チャンテ4
西武清原チャンテ
中日チャンテ3
巨人勝ち取れ
日ハム関東チャンテ
日ハム東京ドームチャンテ
などですかね。(ぱっと思いついたやつだけなので随時追加します。)
どうでしょう。上記のチャンテはかなり盛り上がってるチャンテなんじゃないでしょうか。
野球の応援ではきれいな声を出す必要がないですし、興奮状態ですから、少しシャウトする感じで歌うことになるような気がします。高い声を出すときは顕著だと思うのです。
特にこのソを長く伸ばす西武チャンテ4、巨人勝ち取れは球場全体に響き渡り迫力のあるチャンテになっているように思います。
※下の楽譜はいずれも実音より1オクターブ高く書いています。
西武チャンテ4のソがある部分を色つけてみました
ソが長いですね~ソの部分はやはりシャウト気味になって球場中に響き渡っているように思います
【超ロング18分】外野席「チャンステーマ4」(埼玉西武ライオンズ)
↑この動画すごく好き。応援団の方の頑張りが凄い。凄まじい盛り上がり用です。
中日チャンテ3の楽譜が下になります
色を付けたところがソの音です。ソに当てはまる部分はやはり、球場中に響き渡ってる部分のように思います。
ほかの楽譜はまた今度。
チャンステーマ楽曲分析 その2 巨Gフレア SBわっしょい
この記事の続きです。
チャンステーマの盛り上がりにおいて大切な音楽的要因の1つが音域であるということを主に話しています。
今回取り上げる曲は音域が中日のチャンテ4よりさらに狭い、たった5音からで出来ているチャンテとたった4音(これはきっと最小の音域幅!!)のチャンテです。
5音でおさまりますから、ピアノで片手で簡単に弾くことができますよ!
何か想像つきますか?
では曲の冒頭部分の楽譜です。
1曲目は、巨人のGフレア(構成音はシ♭ドレミファの5音)
2曲目はホークスのわっしょい(構成音はファソラシ♭)
となっています。
どちらの曲も非常に曲が短いのが特徴です。何度も何度も繰り返し歌われますよね。
相手チームのファンとしては頭がおかしくなりそうなくらい反復で聞かされることになります。私みたいに絶対音感があると、トランペットの音は全て音名で聞こえてきてしまうので、頭がおかしくなりそうになり、精神的に苦痛になることもあります。ミュートにして野球を見たりしていますよ。(笑)
Gフレアは使われている音が少ないため音の跳躍はあまりありませんが、若干跳躍進行があるため、5音からなる割には盛り上がる曲な印象があります。また3連符はあまり応援歌に使われることがないリズムなので特徴的です。
音の跳躍についてはまた今度書きます。
ホークスのわっしょいに関しては音が少なく、跳躍もなく、同じメロディーの繰返しなので、まず曲として全く面白味がありません。簡単すぎます。
個人応援歌だとしてもつまらない曲であることは間違いないので、チャンテとしての物足りなさは抜群です。
チャンステーマ楽曲分析 その1 中日チャンテ4
チャンステーマと言えば、文字通り応援チームがチャンスの際に流れる特別な曲です。(チームによってはノーアウトランナーなしからも流れたりしますけど)
球場で応援しているファンの皆さんはチャンテをやりたい!と思ったり、相手のチャンテに恐怖したりするかと思います。
チャンステーマの間中はずっと音楽が鳴りっぱなしとなり、球場のボルテージも最高潮。
かなり盛り上がりますよね。
でもたまにありませんか?このチャンテそこまで盛り上がらないなあなんて思うこと。
盛り上がるチャンテと盛り上がりにかけるチャンテの違いってなんだろう?
その違いを1曲ごと楽曲分析をしながら考察してみたいと思います。
(試合序盤で使われやすい曲、大量得点時に使われやすい曲などの性格をもつ曲があったり、試合展開によって盛り上がる場面であったりそうでなかったり...と一概に何をもって盛り上がる曲と定義するのかは難しいのは承知しています。
が、あくまで音楽的な観点のみで、盛り上がるチャンステーマとはどのようなものかを分析していこうと思います)
ヒューイゴー!‼
盛り上がるチャンテかどうかは○○と○○が決める!
盛り上がりが最高潮に達するチャンステーマとそうでないものでは何が違うのかを考えるにあたってまず注目したいのが、
その曲の音域です。
応援歌を歌うときはみなさん地声ですよね?裏声ですと声量も落ちてしまいますし、そもそも男性が裏声を使って歌うような応援歌はありません。
そして地声のなかで出せる音域の中でも、高い音を出すにはエネルギーが必要です。
高い声は出しにくいと言うことは皆さんの経験上からもお分かりいただけるかと思います。
チャンステーマとはチャンスで歌うものですから、当然ファンも興奮している状態です。エネルギーが溢れています(笑)
興奮状態×高い音は非常に相性がいいように感じるように思います。
では実際に楽譜を見ながら確認しています。
下の楽譜は中日チャンテ4の冒頭部です。
この曲は曲全体で6つの音から成り立っています。音域が極端に狭いわけではありませんが、使われている音が低いため、歌うことに対してあまりエネルギーは必要ないと曲であるといえます。
また女性は大変歌いにくい曲であることは間違いありませんので、最近の野球ブームで女の人が球場に来る機会が増えていることを考えると、全体としての音量が減ってしまうことにも繋がるように思います。
また盛り上がるチャンテのもうひとつの条件である音の跳躍がこの曲にはほとんどありません。
音の跳躍についてはまたの機会に触れますが、音が跳躍しない曲もまた、エネルギーを使わずに歌えてしまう曲なので、概して盛り上がりに欠ける曲が多いです。
よって少々チャンステーマとしては物足りない印象です。
最近シーズン終盤のチャンテメドレーを聞いていて、中日のチャンテで唯一物足りなさを感じたのがこの曲で、初回に取り上げることにしました。
続きます。